男女の定義は「生物学的に」=NZで法案審議、分断深刻化も
2026/05/23 15:18配信【時事通信社】
【シドニー時事】ニュージーランド(NZ)議会で、男性と女性を生物学的な根拠に基づいて定義付ける法案が審議されている。保守系与党の一角、NZファーストが「女性の権利保護」を訴えて提出した。連立を組む国民、ACT両党も支持している。一方、野党各党は「性的少数者の排除につながる」と反対。法案は社会的分断を深める恐れもある。 法案は「女性は生物学的に女の成人」と明記し、男性も同じ表現で定義。20日に審議入りした。NZファーストは、出生時の性と性自認が異なるトランスジェンダーらの存在を念頭に、「女性専用の施設・サービスの安全性や、女性スポーツの公平性が損なわれている」と指摘する。 NZでは2013年の同性婚解禁をはじめ、LGBTなど性の多様性を尊重する動きが拡大してきた。今回の法案はこうした流れへの反発の表れと言える。NZファーストの女性議員ジェニー・マークロフト氏は初日の討論で「進歩主義が生物学的現実よりもイデオロギーを優先している。議会はバランスを取る必要がある」と主張した。 これに対し、中道左派の野党・労働党は「法案は性的少数者を傷つけ、憎悪を生み出しかねない」と厳しく非難。環境政党・緑の党も「時代を100年以上巻き戻すものだ」と反発した。先住民政党のマオリ党も反対を表明している。NZは11月に総選挙を控えており、与野党の論戦は激しさを増しそうだ。
